パックラフトでソロの四万十川

+キックボードで、源流から河口まで辿った2023年秋の記録。

釧路川が始まる前にむしろウィルダネス

 [2018年10月16日]

9:00 - 10:30 和琴半島 - 釧路川流出


 これぞパックラフト!とさっそうと船をたたんで歩き出した、と文面だけ見れば、以前の記事で紹介した動画のようなバックパックにトレイル用ストックなど、かっこいいトレッキング外人のおじさんを想像してしまいますが、 

dumkm.hatenablog.com

実際の見かけは、下記の通りかなりイタイ人状態です。

  • 脱ぐのが面倒なので上下ノースフェイスの黒カッパを着たまま
  • 昼飯などが入ってパンパンのヒップバッグ
  • スポーツサンダル
  • パックラフトを適当に詰め込んだ100円ショップの使い古し買い物袋

 面倒臭がらず、外人おじさんのように本格バックパックとトレッキングシューズを持ってくればよかったんですが、そこはそれ、最近はやりの「ファストパッキング」だぜ!!とか言ってすべて放棄。実際のファストパッキングは金をかけて最新超軽量グッズを駆使することであって、わたしのようにケチかつ面倒くさがりで必要最小限のものも置いてきてしまうようなことではありません。特に、10月の晴天の北海道で、なぜカッパにサンダル?という謎だらけの格好なので、なるべく人に見られないよう気持ち早歩きで移動です。

 しかしここが予想外にウィルダネスの宝庫! 畑や林を通る、基本直線で単調な道なのですが、なんと、

タンチョウ!

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キタキツネ!

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エゾリス!(ちょっとわかりにくい写真ですが)

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牛!(珍しくないですね。人懐こかったのでつい)

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 ということで、いきなり野生(?)動物のオンパレードとなりました。特に、タンチョウやらキタキツネはその後結局釧路川では一度も見ることができなかったので、とても貴重な体験となりました。

 それはそれとして、あとは淡々と、アスファルトで5kmちょっとの徒歩移動です。湖上で移動されたかたも「和琴半島から釧路川流出まで1時間、よく漕ぎました」みたいな一言で終わらせてる方が少なくないですが、いやーカヌーで移動にせよ、徒歩で移動にせよ、1時間生身で移動は普段の運動不足のおじさんにはしんどいですよ。

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 特に、パイロット国道に出てからは、This is 北海道的な、はるかかなたまで直線の道路が伸び、しかもそこを結構大型のトラックがものすごい勢いで走っていったりします。ついつい脳内にスタンドバイミーのBGMが流れたりしますが、あれもやはり若くて人生に悩む若者が線路を歩くからマッチするのであって、黒カッパにサンダルに100円ショップ袋のおじさんがやっても、アレがナニかと。ごくまれに、住民のかたが犬の散歩させてたり、庭を掃いていたりしましたが、なにしろみなさん私を見かけると大変に複雑な表情をなさります。

 でも、都会では決してやろうと思わない徒歩移動一時間も、今回はそもそも船+徒歩の新しい旅のスタイル、と覚悟を決めてきたので後悔はなしです。むしろ、船だと上半身しか使わないので、ちょうどバランスもいいのでは、と強がってみたりします。ということで実際はそこそこヘロヘロになりながら、10時すぎに釧路川の流出に到着です。路線バスに乗れれば、自由乗降区間なのでここで降ろしてもらえるらしんですけどね。