パックラフトでソロの四万十川

+キックボードで、源流から河口まで辿った2023年秋の記録。

サルボ展望台はいいところだ。(細岡展望台の存在を知らなければ)

[2018年10月19日]

7:00 - 9:00 塘路キャンプ場 - サルボ展望台ピストン

 釧路川下りの最終日の朝です。

 どなたかの記録でもありましたが、この日の朝も塘路湖はものすごい霧。視界50m以下といったところでしょうか。なんとなく霧の向こうの明るさから、摩周大橋の朝と同じくしばらくすれば晴れてくるたぐいの霧だとは思うのですが、ちょっとこれは幻想的というより視界不良というべきか。高速道路なら通行止めになるレベルです。あと、無風のはずの湖畔に打ち寄せる波がものすごく、なかなかやまなかったのですが、あとでレストハウスの人に聞いたら「ボートでしょう」とのこと。いやー、ボートなら動力の音がするし、30分も打ち寄せ続けないと思うんですが...。まさか塘路湖のトッシー?!...などと間抜けな思考をめぐらせつつも、とにかくちょっとこの状態では湖に漕ぎ出す気がしません。霧で湿ってしまったテントを干さずにパッキングして飛行機に乗るのも気が引けますし。

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 ということで、一応テントを残して他のすべては撤収完了し、パックラフトも膨らませておいて帰ってきたら即出発できるように準備した上で、ここまで来る途中の看板で見かけた「サルボ展望台」というところに散歩にいってみることにしました。どうせ今日は川下りの距離自体も短いし、電車の時間にも余裕があるはずですからね。(というこのときの選択が、後に致命的な結果を生みますが、それはまた後ほど)

 相変わらずほとんど車通りのない車道を歩き出すと、あっという間に霧が晴れてきました。やはり湖でもごく一部の地域だけが覆われているようです。このあたりも湧き水が多いとか、水温の関係があるのでしょうかね?それから、普通に車道をエゾシカが歩いてました。なんだか昨日、もったいぶって釧路川で写真を撮ったのがアホらしくなります。そりゃジビエバーガーにもなりますわ。

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 看板表記で30分と書かれていて、Google Mapでも徒歩23分と表示されたので、そんなにかからないはずではありますが、国道に出ると結構絶望する、かなたまで伸びる直線。車通りも結構多くなります、この辺にしては。個人的には思わずヒッチハイクしたくなるシチュエーションですが、以前ヒッチ旅行をしたときの学生時代ならともかく、40代中頃のヒゲモジャのおじさんだと見かけからしてヒッチというより強盗の雰囲気が強くなってしまうので、やめておきました。

 歩くこと20分。つきましたよ、サルボ展望台...の駐車場と上り口。

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 おとといの公衆浴場に続き「これをなんと読むーーー!!」のショックに近いものがありましたが、まあ公衆浴場と違って定休日はなさそうなので、諦めて山道をガツガツと登っていきます。コロンビアのスリッポンに山道は、正直ちと厳しい。とはいえ、感じのいい雑木林の山道をものの10分も登れば、目的の展望台につきました。

 あら、絶景。

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 昨日の駅のなんちゃって展望台とはさすがに展望が違います。なんだかようやく釧路湿原のなんたるかを肉眼で確認できた気がします。眼下には、今歩いてきた塘路湖や、昨日下ってきた釧路川、そして広がる湿原とはるか向こうには雄阿寒岳でしょうか。気のせいか山頂あたりが少し白いようにも見えました。実際には木立や近場の山のおかげで広大な釧路湿原を一望、というわけでもないのですが、これはまあこれで先を急ぐ旅でも時間を割いて来る価値のある場所だな、と思いました。(ここよりも釧路湿原駅の近くの細岡展望台のほうがぜんぜん見晴らしが良いらしい、というのはここだけの内緒の話です)

 ということで、ひととおり景色を満喫したら、霧の晴れた湖畔に競歩で戻ります。ガツガツ。往復1時間半くらいの所要時間でしたでしょうか。

 帰り際にレストハウスに立ち寄って会計を済ませ、有料ごみ袋を購入してゴミも処理し、すべてさっぱり撤収完了して、いざ湖畔から本日の川下りに出発です。ちょうど湖畔に、また旅程を届け出る小箱が設置されてましたので、きっちり提出しておきました。